法律実務の覚書

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改訂 登記名義人の住所氏名変更 更正登記の手引

改訂 登記名義人の住所氏名変更 更正登記の手引

(新日本法規)

評価88点

2009年の本で、少し古いようにも思えるかもしれないが、そんなに動きのある分野でもないので、多くの部分で十分に通用する。不動産登記法改正以後の書籍であるので、そんなに問題ないであろう。

いわゆる「名変」であるが、理屈上は大したことがないはずなのだが、意外と迷うことの少なくない登記である。

この書籍はとにかくパターンを多く載せており、事例は166にものぼる。

よく当たるのは、引っ越しが数回あるパターンであったり、本籍地で住所が登記されてしまっているパターンが多いであろうか。

古くは、本籍地で登記ができたというのは知られているが、それを変更ないし更正するにはどうやったらいいかというのは、意外と言及のある書籍は少ないので、それが載っているのは貴重である。

また、一括申請の可否であるとか、わかってしまえば、大したことがないが、いちいち覚えていられないようなこともすっきりわかりやすく書かれており、一名の単純な住所変更とは違うなというときは、紐解いて確認するのにも使い勝手がよい。

外国人の名変や、自治体が関わるとき、調停調書と記載が違う場面など、ちょっとイレギュラーなもの、抵当権や根抵当権の関係なども言及しており、かなりの場面をカバーしている。

ただ、もう一つよくあるのは、誤字、俗字の場面であるが、これにも載っており、根拠通達もしっかり載せてあるが、ややこしい部分であるので、この部分については、別にもう一冊用意があった方がよいかとも思われる。

  

改訂 登記名義人の住所氏名変更・更正登記の手引

改訂 登記名義人の住所氏名変更・更正登記の手引